礼拝説教


2020/01/19

「教会には魅力がある」

使徒言行録2:43〜47
牧師 古屋 治雄


◇教会の歴史の初めに使徒たちがしたように、阿佐ヶ谷教会もその良さを輝かせたいと願っている。私たちは、いつでも、誰でも教会に来ていただきたいと願っているが、教会外の人には教会が閉じられた世界のように受け止められている傾向がある。私たちはそうした壁を打ち破ろうとして、子育て広場つぼみ、バザー、コンサートなどを企画して多くの人々を教会に招きたいと願っている。それらを通してキリストを紹介したい、イエス様を知ってほしいと願っている。

◇ペンテコステの出来事の中心には、自分たちの破れをイエス様によって包まれ、力をいただき、教会の歴史を担うものとされた使徒たちがいた。ペトロの極めて大胆な語りかけは、驚くべきことに受け入れられた。ここにはユダヤ人・改宗者・ユダヤ教に共感するもの、さまざまな人がいたが、「すべての人に恐れが生じた。」(2:43)これは神様に対する畏れである。選ばれた民であるというユダヤの思想が、ペトロらの語りかけによって打ち砕かれ、自分たちが神の民とされているということを新しく受け止めるべきであると知らされた。ここに神の民の新しい創造が伝えられている。これは神様がイエス様の十字架と復活を通してなされた、全く新しい出来事であり、その出来事に打たれた私たちも、呼び集められ、その中に新しい生きかたをしていくのである。持ち物の共有や、共同の食事を通して祈りあい、励ましあい、支えあう民の姿にそれが見られるが、これは人の規則ではなく、聖霊の力によってなされていたのである。

◇人間の思い、願いを優先し、神様をないがしろにする力がイエス様を十字架の死に追いやった。しかし神様は私たちの罪を糾弾されるのではなく新しい命へ招かれた。教会の魅力は人間の企てによるのではない。神様のご計画によるイエス様の十字架と復活により、私たちを永遠の命に招いてくださった、そのことによるのである。つたない私たちの歩みであっても聖霊の注ぎを豊かに受け、その力が発揮されることを信じ、畏れつつ、しかし大胆に、教会の魅力を世に示していきたい。 

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