礼拝説教

2018/7/1

「しるしを求める今の時代」ー聖霊降臨節第7主日礼拝ー

マルコによる福音書8:11〜21
 牧師 古屋 治雄
 

◇多くの教会は愛餐会を大切にしています。頭で考えることばかりではなく、生活上のことでも、共に食事を摂ることは重要です。

◇イエス様は二回もパンの奇跡をされました。弱り果てた群衆に対する奇跡です。群衆は満足して帰って行きました。

◇今日の聖書は、その続きでファリサイ派の人々がこの奇跡を知って「天からのしるしを求め、議論をしかけた」のです。イエス様の働きが神様からの権威であるのかどうか、判断しようとしているのです。ダニエル書にある「人の子」はメシアであり、世界のすべてがその力を認めてひれ伏します。イエス様は、安息日に奇跡を行い、レビの家で罪人たちと食事をしていて、言い伝えをないがしろにしています。とんでもないことです。果たして、これがほんとうの神様の権威でしょうか。証拠を示しなさい、と。

◇イエス様はこれを嘆かれます。「今の時代の者たちには、決してしるしは与えられない。」

◇ところが、弟子たちも正しく受け止めていなかったのです。イエス様は、厳しく弟子たちを叱責されます。「まだ分からないのか。悟らないのか。」

◇私たちに対しても、イエス様は叱責されるでしょう。これこそ神からの恵みと数え上げることができるはずだ。その恵を思い出しなさい。◇弟子たちは、二回の奇跡を思い出させられました。あの場面に立ち返ることができました。悟ることができるように導かれたのです。

◇目の前の困難や問題があると、すぐに恵みを忘れてしまいます。独りよがりではなく、悟ることができるように、私たちも導かれています。◇このすぐ後に続く箇所には、イエス様が、死と復活を予告されています。すべては、大きな恵みの内にあります。私たちには聖餐の恵みも与えられています。光り輝く栄光というしるしではなく、主イエスが私たちの罪を贖って下さったことを感謝して覚え続けるように導かれているのです。

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