礼拝説教

2018/5/13

「世界の民を救ってくださる主イエス」

マルコによる福音書7:24〜30
牧師 古屋 治雄
 

◇イエス様は「まず、子供たちに十分食べさせなければならない。子供たちのパンを取って、小犬にやってはいけない。」と言われたが、これを表面的にだけ見ると、福音はユダヤの民だけに与えられ、そうでない民には開かれていないのではないかと受け取られてしまうふしがある。

◇イエス様のお働きはユダヤの地域を中心としてなされたが、それはすぐにその周辺の地域にも知れ渡り、聞きつけた大勢の人がユダヤの地に足を踏み入れ、その教えに触れるということが起こっていた。

◇6章の終わりから7章ではユダヤの指導者達との論争が書かれているが、神の民たる自分達は特別な民だという自負が主イエスへの批判となって示されている。これに対しイエス様は、イザヤの預言の言葉を引いて、心の中にどういう神様に対する姿勢、信仰を持っているか、形だけに終わっていないかと指導者たちに厳しく問われた。

◇ティルスに限らず、イエス様の奇跡的な力に与りたい、自由になりたい、という思いを持った人々が大勢いたと思われる。奇跡を起こす力が期待され、人々の関心となるが、このことはイエス様を本当に理解することではない。そこへ、ひとりの女性が娘から悪霊を追い出して欲しいとの願いをもってすぐにやって来た。彼女はイエス様の前にひれ伏して懇願した。彼女は心からの信頼を態度で示し、心を注ぎ出した。「それほど言うなら、よろしい、家に帰りなさい」との言葉を主から受けて、彼女は聞いただけで娘の癒やされることを確信して帰って行った。

◇特別な恵みを謙虚に受け止めることができなくなっているユダヤの民に対して、イエス様は愛とユーモアを込めておっしゃっている。イエス様の言葉とこの女性の言葉が一つに結び合わされてイエス様の言葉が実現されていることが見えてくる。

◇民族を超えて届いているイエス様の福音を、これからも届いていない人々に届けようと我々は立てられている。

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