礼拝説教

2017/10/22

「死の支配に挑戦してくださった主」  -在天会員記念礼拝-

ヨハネによる福音書11:17〜27
  牧師 古屋 治雄 



◇今朝は阿佐ヶ谷教会の在天会員記念礼拝を捧げています。これに合わせてこの一年に主の御許に召された七名の方々を記念して「主の証人たち」No.19が配布されました。私たちは伝統的に召された方々を在天会員と呼んで教会として逝去者たちを覚え続けています。私たちがこれらの人々を大切に覚え続けるためにそう呼んでいるのではありません。神様の救いを担う教会の歴史の中でそこに生き、召されていった人人は死んで消滅してしまったのではなく、在天会員として復活の約束の中に結ばれているのです。主イエスは言われました、「わたしを信じる者は、死んでも生きる」(ヨハネ11:25)と。

◇ヨハネ11章でマリアとマルタの姉妹たちのところに主イエスが来られたのは、その兄弟であるラザロがすでに死んでしまい「墓に葬られて既に四日もたって」(17節)からでした。この姉妹たちがラザロを助けて欲しいと、主イエスを呼びに人を遣わしましたが、この時すぐには来てくださらなかったのです。

◇私たちは死の危機に襲われると何とかして出来るだけの手立てを尽くして死に至らないように必死に努めます。しかしもし死んでしまったら為す術はありません。死そのものに私たち人間が働きかけることはできないのです。いや死の現実そのものを受け入れることさえできないことが多いのです。 

◇主イエスは死に対して全く無力な私たちであることを知っておられます。そしてそこから私たち人間には不可能な、死に対する挑戦をしてくださり、私たちの死を克服してくださるために働いてくださいました。

◇在天会員という言葉を私たちは与えられています。主にあって召された一人ひとりは、死によって消滅してしまった人ではありません。これら一人ひとりの死に主は関わっておられるのです。主にあっては召された人を覚える人がたとえいなくなっても、主御自身が召された人々に関わっておられ、復活の希望の中に呼び起こしてくださるのです。
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