礼拝説教


2013/7/14 聖霊降臨節第9主日礼拝

「共なる生活」

使徒言行録2:43~47

 

船本 弘毅 先生


◇今日は阿佐ヶ谷教会の組別一斉礼拝です。ウェスレーに始まるメソジスト教会の伝統に従って、組会が組織されたのは1935年(昭10年)と『80年史』にかかれていますから、78年の歴史を持ち、5組会で始まり、現在は20組会が組織され活動しています。

◇イエスは昇天に際し、弟子たちに「エルサレムから離れず」「父の約束されたものを待ちなさい」と命じられました。使徒言行録とルカ福音書は著者が同じだと考えられていますが、福音書では総督ピラトが様々な努力をしたにも拘わらず、それを拒否して、イエスを十字架に追いやったのはエルサレムの人であったことを明記したルカが、そこでは反対者、敵のただ中に留まり続けなさいという主の命令を記しているのです。そして弟子たちが主の復活の証人として立ち上がったのは約束された聖霊を受けた後でした。

◇ペンテコステの日エルサレムに集まっていた人とは、地中海沿岸の当時の全世界からの人々でした(2:9-11参照)。福音のメッセージは、全世界に向けて語られたのでした。ペトロの説教は「だから、イスラエルの全家は、はっきり知らなくてはなりません。あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は主とし、またメシアとなさったのです」という言葉で締めくくられています。エルサレムに留まり、聖霊を受けた弟子たちは、十字架につけた人々に向かって、あのイエスこそ私たちの救い主だと宣言したのです。

◇初代教会は、すべてのものを共有し、家ごとに集まって交わりを深め、神を讃美していたので、人々から好意を寄せられ、救われる仲間が日々増えたとあります。彼らはひたすら守り続けるものを持っていました。そしてエルサレムの人々は、その姿に心を打たれ、心を変えられてその仲間に加わったのです。

◇今、私たちは20の組に分かれて、主の前に立っています。阿佐ヶ谷教会の交わりがここにあります。そしてこの交わりは共に主の証人として立つことを意味しています。「光を輝かす」一人でありたいと願います。
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