礼拝説教


2012/1/1 <新年礼拝>

「真実なる絆」

牧師 大村 栄

コロサイ書1:1~14


◇「3:わたしたちは、いつもあなたがたのために祈り、わたしたちの主イエス・キリストの父である神に感謝しています」。教会のあるべき姿の第一は、<祈りの共同体>であるということ。今日は国中で家内安全、商売繁盛が祈られている。だが今年は苦しむ人々のためにも祈りたい。他者への最高の奉仕は祈りである。パウロはコロサイの教会のために祈ると共に、神に感謝するという。

◇それは「4:あなたがたがキリスト・イエスにおいて持っている信仰と、すべての聖なる者たちに対して抱いている愛について」の感謝である。「聖なる者」とは、教会に連なるすべての兄弟姉妹。真の教会のあるべき姿の第二は、教会が<愛の共同体>であること。教会には多種多様の人間が集まってくる。社会集団の多くは共通の利害や課題があるが、教会には信仰以外の共通点が乏しい。普通なら友人にならないどころか、出会いもしなかったであろう人々と、主にある家族として尊び合い、祈り合うことを私たちはここで学ぶ。

◇教会が教会であるために持つべき姿勢、<祈りの共同体>と<愛の共同体>。どちらも、その原動力は私たちにではなく、神がクリスマスに示された「ひとり子をたまわるほどの愛」に、その源がある。「主があなたがたを赦してくださったように、あなたがたも同じようにしなさい。これらすべてに加えて、愛を身に着けなさい。愛は、すべてを完成させるきずなです」(3:14)。

◇きずな「絆」の漢字は2011年を表す字に選ばれた。ギリシア語では「帯」や、それによって縛られた「束」などの意味もある。バラバラになりそうなものを、キリストの愛という絆、帯で結び合わせ、まとめ上げられた集団。それが私たちの教会である。もろい「土の器」だが、神の愛という「宝」を内に納め、<愛の共同体>として互いに支え合と共に、他者のため、社会と世界のために祈る<祈りの共同体>、また祈りを行動に移す奉仕者の群れとして機能するものでありたい。この一年をそのように、ご一緒に、教会のために、教会によって生きていこう。

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