礼拝説教


2007/5/27  礼拝説教

「聖霊による教会の誕生」
              牧師 大村 栄 <聖霊降臨日>

使徒言行録2:1〜13

 


◇五旬祭(ペンテコステ)はユダヤ三大祭りの一つ。世間は祭りでも、弟子たちは失意を抱えて集まっていた。彼らは青春をイエスに捧げて生きてきたが、いざという時になって主を「知らない」と裏切り、我先に逃げ出した。この愚かな体験を通して自分自身に絶望した者たちがどん底で「一つになって集まって」いた。そこに聖霊 が注がれたのである。

◇阿佐ヶ谷教会は1924(大正13)年2月、日本メソジスト教会第2代監督を辞した平岩愃保牧師が自宅を開放して設立したが、9年後に牧師の逝去で教会は解散の危機を迎えた。翌1934(昭和9)年1月24日(水)失意の中、わずか5人で持った祈祷会が教会の復活の転機となって教会は盛り返していく。この出来事を、阿佐ヶ谷教会のペンテ コステと呼びたい。

◇御言葉が語られ、聞かれ、それによって人が新たに生きる力を得る。これが教会の原点だ。弟子たちは「聖霊に満たされ」「ほかの国々の言葉で話しだした」。親の代から周辺諸国へ離散し、財を築いて帰省した人々が五旬祭に礼拝に来ている。その人々に通じる言葉で、弟子たちは「神の偉大な業」を語った。疑う者もいた。現 代のある歴史学者は言う、「この日、確かに何かが起こった。何かが起こらなければ、今日全世界に教会が存在する説明がつかない」。その「何か」が聖霊の降臨であった。

◇「使徒信条」は第三部「聖霊」の項において「我は聖霊を信ず」に続き、「聖なる公同の教会、聖徒の交はり、罪の赦し、身体のよみがへり、永遠の生命を信ず」と告白する。「聖霊」は教会を招集し、教会に委託された「罪の赦し、身体のよみがへり、永遠の生命」を実現する力である。

◇聖霊によって語り出したペテロの説教、「神は言われる。終わりの時に、わたしの霊をすべての人に注ぐ。すると、あなたたちの息子と娘は預言し、若者は幻を見、老人は夢を見る」(使徒2:17、ヨエル書3:1の引用)。聖霊が教会を通して実現する神のみ業にこそ、人生の希望となり支えとなる夢と幻がある。それは新しく生れる 新生の希望である。

◇教会は、このような希望をもって新しい人生への旅を始める場所として誕生させられ、そして今日も明日も、命の言葉を語り続ける。今日ペンテコステに聖霊によって誕生した教会を感謝する。
(C) Asagaya Church, United Church of Christ in Japan, asagaya-church.com